2024年、おかげ様で創業97周年を迎え、100年企業に向けて歩み始めました。
大島椿の歴史は、私の祖父、岡田春一(しゅんいち)が大正後期(大正12年~13年)に伊豆大島を訪れたところから始まります。伊豆大島の雄大な自然に感動し、大島と椿油に惚れ込んだ春一は、1927年に伊豆大島の元村(現在の元町)で大島椿製油所を創業しました。
椿とアンコの島、伊豆大島から、全国に椿油と伊豆大島のすばらしさを伝えるために約5年間各地を巡りました。啓蒙活動と販売に、北は北海道、南は九州まで、社員とアンコさんと共にキャンペーンを行いました。うつくしいアンコさんの歌と踊りは各地で大盛況でした。台所と寝る場所を施したボンネットバスで「黄色い箱に赤い椿の花一輪」の大島椿を全国に広めました。
これからは、活動のフィールドを世界にも広げ、より多くの人に愛される椿油商品をご提供してまいります。
前例が無いからこそやってみる
裸一貫、伊豆大島で起業することは大きな挑戦でした。
創業者の強い信念とチャレンジ精神は今日の大島椿にも受け継がれ、全社員が共有します。中小企業にとって、大切な事は、常にチャレンジしていく行動力です。「人の行く 裏に道あり 花の山」という、言葉があります。前例のない道を誰かが通るのを待って、様子を伺い、その後を行くのではなく、自らが先陣を切って最初の一歩を歩みだす人になる。多くの人が行く場所よりも、だれも行かないようなところにこそ、満開のチャンスの芽がある、だから怖がらずに思い切って一歩を踏み出そう。失敗しても、それを糧とし、失敗から学び、次に活かす。次に活かした時、それは失敗ではなく、発見となるのです。発見の連続が、成功へとつながるのです。失敗を恐れ、何もしない、それこそが、失敗です。社員一人一人が、発見から成功へとつなげる喜びを知り、社内で共有出来ると、企業は成長するのです。
1985年、皮膚科専門医の要望を受け、乾燥して敏感な皮膚の方向けに低刺激性スキンケア「アトピコ」を販売しました。ヘアケアが主流だった椿油をスキンケアの分野へ広げた特別なブランドとなり、今では30年以上のロングセラー製品に成長しました。前例が無い新しい事に着手するという、創業者のスピリットを受け継ぎ、社員一人一人、誰でも最初の一歩を踏み出せる会社です。
私たちは、椿油専門メーカーとして、椿油の可能性を追求し、幅広い分野に挑戦してまいります。
代表取締役社長 岡田一郎